理想の部屋を作るにはいくら必要?実例でわかる予算の目安
こんにちは。VOULOIR DESIGN(ブルワールデザイン) アシスタントのくるみです。
「理想の空間を作りたいけれど、どのくらいの予算が必要なのか分からない」
というお声を、多くのお客様からいただきます。
特にリフォームはオーダーメイド要素が強く、情報が分散しているため、適切な予算感を把握するのは難しいと感じる方も多いでしょう。今回は、リフォームと家具選びにかかる費用の目安や具体例を紹介し、一人ひとりに合ったちょうどいい予算設定のヒントをお伝えします。

なぜ「予算感」がわかりにくいのか?
1. オーダーメイド要素が強い
冒頭でも触れましたが、リフォームや家具はサイズやデザイン、素材の選択肢が無限にあるため、一般的な基準が存在しません。希望やお部屋の条件によって費用が大きく異なるため、予算を具体的にイメージしにくいのが現状です。私もインテリアの仕事をする前までは、具体的な相場感が全くわからず、ダイニングチェア1つとっても何を基準に決めればいいのか悩んだ経験があります。特にリフォームは費用もかかるし失敗できない!と感じる方が多いので、最初の一歩を踏み出すのが難しいですよね。そのため、お客様が安心して選択できるよう、私たちはお打ち合わせの際に具体的な費用感や事例を分かりやすくお伝えするよう心がけています。
2. 商品やサービスの幅が広い
例えばソファ一つを選ぶ際も、楽天市場で買える数万円のものから有名メーカーの100万円以上するものまで、家具は選択肢の幅が非常に広いです。また、最近ではECサイトの商品写真が実際よりも良く見えるよう加工されている場合もあり、品質の良し悪しを判断しづらいことも課題です。
弊社では、ご予算に応じてネット商品の選定を行う際は、家具の素材感や品質をしっかり確認し、過去の実績をもとにした信頼できるアイテムを提案するよう心がけています。ここはプロの腕の見せ所といったところですね。
3. 隠れたコストがある
リフォームや家具購入には、工事費や配送費、設置費用など、見落とされがちなコストが付随します。たとえば、10㎡の壁紙を1㎡あたり1000円で貼る場合でも、壁紙のコスト(1万円)の他に、以下のような追加費用が発生します。
- 元々のクロスを剥がす費用
- 剥がしたクロスの廃棄費用
- 壁の凹凸を埋める補修作業費用
これらを含めたトータルコストをお客様が把握するのは難しいため、プロの視点での見積もりが重要です。
予算別の実例とその内容
次に実際の弊社のプロジェクトを例に、どのような費用感で理想の空間を作れるのかをご紹介します。
事例①:家族の笑顔が映る 造作収納のある家
- 内容:
造作工事:[リビング]エコカラット+ミラー、造作ベンチ・TVボード
費用: 内装工事100万円+家具100万円=合計約200万円




- ポイント: お客様の要望である「シンプル」「スッキリ」「収納」「神棚設置」をすべて叶えたプロジェクトです。リビングには造作のベンチとTVボードを設置し、小さなお子様のための収納スペースを確保しました。エコカラットとミラーを壁面に組み合わせ、調湿・消臭効果を持つタイルで機能性をプラス。ミラーに映るお子様の笑顔が、ご家族の時間をさらに豊かに彩ります。こちらのプロジェクトは過去のブログで詳しく書かせていただいているのでよろしければこちらもご覧ください。
事例②:統一感を重視したモダンリビング - 内容:
造作工事:[リビング]造作TVボード
家具:[LD]ソファ、ラウンジチェア、ラグ、サイドテーブル、ダイニングテーブル、ラック、デスク、テーブルランプ
[子供部屋]ベッド、テーブル、チェア、収納ラック、照明器具 - 費用: 造作工事100万円+家具100万円=合計約200万円

- ポイント: このお家のテーマは「ノイズを少なくする」。収納棚や家具の高低差を揃えることで、目線のばらつきを抑えた統一感のある空間を実現しました。また、家具選定時には実際に工場へ足を運び、ラウンジチェアの座り心地や角度を細かく確認。ご夫婦が夜にゆっくりと映画を楽しめるよう、落ち着いた内装に仕上げました。
事例③:一軒丸ごとコーディネート - 内容:
造作工事:[寝室2]造作ベッドヘッドボード
家具:[LD]ソファ、サイドテーブル、ラグ、TVボード、ダイニングテーブル、チェア4脚、ラウンジチェア、スタンドライト、
[寝室1]ベッド、ナイトテーブル、収納ラック3台、デスク、チェア、照明器具、テーブルランプ
[寝室2]ベッド、ナイトテーブル、照明器具、チェスト2台、姿見、コート掛け、収納ラック、テーブルランプ - 費用: 造作工事100万円+家具1200万円=合計約1300万円



- ポイント: こちらのプロジェクトでは、マンション1部屋をまるごとご提案させていただきました。選定するアイテムが多い分、どの家具にどのくらいの予算をかけるのかのバランスについてお客様と一緒によくよく検討した案件です。また、私たちは家具をご提案するだけでなく、なぜ選定したのかの理由をきちんとお伝えするようにしています。写真の造作ベッドヘッドボードでは、お客様がベッドの背もたれに寄りかかっても痛くないように、就寝前の読書タイムをより快適なものにできるよう、高さやファブリックを工夫してご提案させていただきました。
予算設定時の重要なポイント
1. 優先順位を明確にする
どこにお金をかけたいかを明確にすることが大切です。たとえば、「リビングにいる時間が長いので、ソファの快適さを重視したい」「キッチンの設備にこだわりたい」など、ここだけは外せない!というポイントをぜひ共有ください。優先事項を決めることで予算配分がしやすくなります。
2. プロのアドバイスを活用する
経験豊富なプロに相談することで、予算内で最大限の効果を引き出す方法を提案してもらえます。たとえば、素材の選定や配置の工夫でコストを抑えつつ、デザイン性を損なわない方法を見つけることができます。また、過去の事例をもとに、理想的な空間を実現するための的確なアドバイスを受けられるのもプロに相談する大きなメリットです。
まとめ
予算設定は、ただの費用負担ではなく、自分や家族にとって心地よい空間を作る第一歩です。今回は具体的な実例やポイントを通じて予算感を掴むヒントをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか「この予算で、こんな素敵な空間が実現できるんだ!」というワクワク感を持っていただけたなら幸いです。
もし、「自分の理想の空間はどれくらいで叶うんだろう?」と少しでも気になったら、どうぞお気軽にご相談ください。ぜひ予算設定からお手伝いさせていただきます。一緒に、日常がもっと豊かになる空間を作り上げていきましょう。ご連絡お待ちいたしております。
育児と仕事と。
こんにちは。VOULOIR DESIGN(ブルワールデザイン)のあおいです。今日は思ったままの言葉で殴り書きバージョンでお送りします。
最近2歳の娘が「ママ、お仕事やめて!ナイナイして!」と言うようになった。フリーランスは時間制限がないためパッと思いついた時や、時間があるとついつい仕事をしてしまう人も多いのでは?それが最近とてつもなく良くないなと、娘の発言でふと我に返った。
日中どれだけ集中していても予想外なことがあって、やらなきゃいけない仕事ができなくなったりする。そんなたくさん仕事を詰め込むのは良くないけれど、お金ももちろん必要。どう育児と仕事のバランスを取ればいいのか最近全く分からない。SNSを見れば活躍している人たちのキラキラした世界を見たくなくてもふと入ってきてしまう今の世の中で、考える時間を作ることすら意識しないと難しくなってきている。
先日家族と友人で山梨に行った。綺麗な空気と、自然、特に変わり映えのない公園でさえもなんだか尊く思えた。愛犬も楽しそうに走り回り、家で仕事してる時に見る表情のは全く違う。娘も家族と遊んでいる時は本当に楽しそう。


この表情を見られる時間は限られている。と分かっているのに、目の前の仕事に集中しすぎて、有限な時を見逃しているのは重々承知。育児と仕事のバランスはきっと家庭によって全く比重が異なってくると思う。何が幸せなのかもわからず、毎日目の前のことに精一杯なわたしです。
「お任せでお願いしたい」
このお仕事の依頼がベストなのか、そもそも納期がある時点でベストではないのか。(色んな意味)※学生から締切日を破ったことは一度もない。
こうあるべきだろう、という自分の中のレッテルを外さないとこのモヤモヤは消えることはないのかもしれないけど、一度立ち止まってどうしたらモヤモヤが消えるんだろうと考えることにする。
これはどうやったら幸せになるか、じゃなくてモヤモヤをなくすため。今のモヤモヤはきっと忙しいけれど、質としてはどうなのか。今の私にできる最大限は尽くしているけれどそれがはたまた正しいとも限らず、周りに迷惑をかけているのかもしれない。そもそもこの仕事に正しいなんてものはない?なんて自問自答しつつ、自分の中で周りに迷惑をかけたなら次気をつければいい。と言い聞かせている。
今の私なんてと悲観するよりは「これが今の私のなかでOKなんだ」と思うようにしたらいい。フリーランスは収入が毎月安定して入ってくるわけでもなく、メンタルもゆらゆらしがちだけれども、メンタルをコントロールして「今はこれがいいんだ」と思うようにしたらいい。そして時間があるときに好きなことをしたらいい。そんなふうに思いながら最近は過ごしてます。

もちろん人生無理をするタイミングもあると思う。寝ないで仕事して、仕事して、仕事して、そうやってやってきた人たちの中に「こうなりたい」と思う人がいるのも間違いない。
ただずっと無理をし続けるのは私はそれこそ無理であって、毎日平和にすごしたい。
みんなでご飯をたべて、仕事して、散歩して、遊んで、寝る。なんてことない日常が、こんなにも尊いのかと改めて気付かされた時間でした。
2024年の振り返りと、今年の目標
VOULOIR DESIGN(ブルワールデザイン)のあおいです。あけましておめでとうござます。年が明けてしまいましたが昨年の振り返りと、今年の目標をのんびり書きたいと思います。
2024年|変化の年
昨年は「自己投資と変化の年」でした。前半はゆっくり過ごし、後半はあまり記憶にないくらいバタバタとしてしまい。というのも、前半は自分に時間を使おうと1日3~4時間くらいは勉強だったり、読書の時間を設けて向き合う時間を重視しました。今のわたしだと中々仕事のペースがこちら側でコントロールできず(断れない)忙しいときと、そうでない時の差がものすごく多いです。そんな感じで後半は自分時間は全くなく、バタバタとしてしまい反省しています。
ただ昨年は8割くらい造作家具の納品があり、造作屋さんとのやりとりが沢山あった一年でした。LINEでのやり取りなので夜中0時すぎても「あと10mmどうにかならないか、ベストな方法はないか」など模索した覚えもちらほらあります。造作家具をデザインしていくにあたって改めて思ったのが「いいものを見る」ことがこんなにも重要なのかと思い知らされました。

キッチン造作でどうしてもデザインの答えが出ないときに、もやもやしていたのですが某高級キッチンをSRで見た時一瞬にして解決したからです。普段から「いいものを見る」ことによってふとした瞬間にヒントになることがあると、実感しました。
ホテル宿泊もポイントを使用して色んな場所に泊まりました。そこでは自分の好みが今までのものとは違っていることに気がつき、今建築中の自宅にもそれらを反映しています。
もう一つ、11月ごろから業務委託としてとある会社さんにお世話になっています。施工例どれをみても気分が高揚して自分もそういう気持ちになってくれるようなデザインをしたいと思ったのが応募のきっかけです。ただ、私の力不足で多大なるご迷惑をおかけしているのでいち早く1人でできるようにならなければと日々思います。
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2025年の目標|常にヒントを探しに行く

今年はこちらの3つを主に重視して活動してみます。
・「いいものを沢山みる」
・「自分が楽しいと思えることを見つける」
・図面をきちんと書けるように。
いいものを沢山みる、これは前述した通りヒントになることが多いからです。また予算感的にもそういう世界観を実感しておかないといけないと思ってます。インテリアだけではなく、沢山の「いいもの」に触れて行く1年にしたいです。自分が目標としている場所にいくには、まずは自分自身を変えていかないといけないので、時間を作り、足を運び、見て、触れて知識を増やして行きます。
2つめの目標に対して、今自分にとって時間を忘れて熱中できることが、パッと思いつきません。これが意外とコンプレックスなので、興味が少しでもあるものはとりあえず挑戦していきたいですし、いつか何か没頭できるものに巡り会い、それが仕事になったら最高だと思います。それがインテリアでなくても良いと思っていて、何か掛け算ができたら自分にとってとてもプラスになるのではと考えています。
3つ目はリノベーションをするにあたって、より正確なものが書けないといけないなと痛感しています。施工会社さんに分かりやすいものを第一に、そしてお客様には弊社の世界観も感じてもらえるよう自分自身アップデートが必要だと感じています。関わるひとたち全員が気持ちよくお仕事ができるように、そのためには沢山勉強をすることと、場数を踏んでいかないといけません。今の私はいろんな方のご好意でお仕事ができていると思います。自分が目指すべきレベルまでいくにはもっともっと、努力が必要です。辛いことの方が多いですが、「あおいさんに依頼してよかった」と言ってくださるその一言だけで乗り越えられる気がします。七転び八起きですが、1つずつクリアにして、精進したいと思います。

なぜ今年の目標が上記3つなのかというと、昨年自分がお客の立場になり、たくさんのことに気がつきました。真摯に向き合う姿勢の大切さや、人生楽しそうにしている人の魅力、提出書類のレベル。この3つが私の印象にグッと残っていて、自分もそうでありたい、そういう姿勢を見せていかないといけないと、立場が逆になったからこそ新しい発見がありました。そういった経験からも、改めて実感したのは1つ1つ真摯に向き合い、お客様との出会いを大事にしていくことだと思います。
ブルワールデザインはアシスタントと2名体制で、活動しています。今後はリノベーションを中心に、個人のお客様へよりよいデザインと、その先にある新しい生活シーンをご提供できるよう努めて行きますので本年もどうぞよろしくお願いいたします。
リフォーム・リノベーション| 成功の鍵は「現場打ち合わせ」にあり
こんにちは。VOULOIR DESIGN(ブルワールデザイン)アシスタントのくるみです。
リフォームを依頼する際、多くの方が「イメージ通りにちゃんと施工してくれるの?」と不安に思うことがあるかと思います。その不安を解消し、理想の仕上がりを目指すために欠かせないステップが「現場打ち合わせ」です。
デザイナーが職人さんと一緒に現地を確認することで施工の質が格段に向上しますし、設計図だけでは分からないことが現場ではたくさん出てきます。お客様にも是非是非参加して頂きたい現場打ち合わせですが、今回は、デザイナーがどんなことを考えながら現場を見ているのかご紹介できればと思い、ブログを書きました。ぜひご覧ください。
打ち合わせの流れ
全体スケジュールの確認
リフォームの工程や各作業のタイミングを共有します。内装・造作家具・照明・カーテン業者、デザイナー、場合によっては設計士など各担当者が一度に集まることはあまりないので、貴重な機会です。
例えば、「3月中旬にお引渡し」といった計画を立てたとします。すると、家具の納期は3月頭に。それまでに床を張り終えないといけないから・・・床材の納品時期や施工日程もこの時点で明確になります。さらに、壁紙の仕上げ作業や照明・カーテン取り付けの細かいスケジュールも、この打ち合わせで調整することができます。


担当者全員で集まることで、デザイナーはプロジェクト全体の進行状況を把握しやすくなりますし、お客様もお引越しなどの準備を安心して進められます。ご依頼頂くお客様の中には、お子様の新学期のタイミングに合わせてお引っ越しをご希望される方も多いです。事前の打ち合わせにてスケジュールを細かく調整することで、お客様の新生活も気持ちよくスタートできると思っています。
各専門分野のチェックポイントを確認
具体的にどのように現場の確認が行われるのかを見ていきます。
- 内装工事
動線の確認:図面を見ながら間取りの確認をしていきます。ご新居でお客様がいつも通りの生活をした時に、新設した壁が邪魔にならないか、ご提案中の家具を置いた時に心地よく過ごせるのか確認します。また図面に書いてある寸法が本当に最適なのかを検討しています。


既存の建具も内装材との絡みをチェック
電気関係で言えばコンセントは床から30cm、スイッチは110cmなど一般的に人が使いやすいと言われている高さが決まっています。ただお客様の体格や、置かれる家具によって位置を調整させていただくことでより暮らしやすい&オーダーメイドの空間ができると考えています。
<仕上げ材の選定>
実際の空間での見え方を確認します。例えばカットサンプルで素敵!と思って選んだダークな石目のフロアタイルが、実際の部屋に置いてみるとイメージと違って変更なんてことも。お部屋への自然光の入り方によって、内装材も全く違う見え方をするので是非現地でお客様にも見ていただきたいポイントです。

- 家具・造作家具
<寸法と設置位置の確認>
普段の生活をイメージしながら、家具を置いた時の動線を確認していきます。以前、ダイニングに置く丸テーブルの大きさで迷われていたお客様がいらっしゃいました。サイズと位置を確認するために紙で切り出した模型を用意し、現地で実際にその周りに椅子を置いて座る位置を確認。無事にご希望のサイズが入ることが分かり、安心してご購入いただけました。

丸を綺麗に切るのって結構難しい
また、この時テーブルの上に配灯するペンダントライトとの位置関係も調整。一見アナログなやり方ですが、視覚的に確認することがやはり一番わかり易いんだなあと感じます。
<収納の使いやすさ>
生活スタイルに合わせた収納計画をします。収納についてはある程度スペースをとっておいて引っ越してから検討されるお客様もいますが、弊社ではリフォームの段階から計画することをお勧めしています。平面図でみると立体的に考えることは難しいので、現地に行った際には棚板やハンガーパイプの高さが収納したいものにフィットしているのか確認したいところです。

- 照明
配灯が最適なのか現場で確認し、部屋全体の雰囲気を調整します。ただ、計画が広範囲に及ぶ場合は弊社では照明のプロに選定をお願いするケースもあります。現在進めているプロジェクトでお願いしている吉澤さんは家全体の照明計画だけでなく、実際に現地に来て細部の見え方まで確認いただいています。こちらのプロジェクトでは、間接照明をリビング・寝室などにたくさん採用頂いているのですが、実際に照明をご自宅で再現くださり、私たちも具体的に施工後のイメージすることができました。

- カーテン
生地の確認:カーテン生地も内装材と同じく、光や透け感によって見え方が変わります。他のサンプルとともに現地で確認します。
<取り付け方法>
カーテンは、天井付けか壁付けかで部屋の印象が変わるため現場で最適な方法を選定します。例えばLDKの窓の高さが違っている場合、カーテンをそれぞれの窓上につけるとガタガタな空間に。思い切って全て天井付けにすると、一つの綺麗なラインが生まれ空間をスッキリ見せてくれます。

サンゲツHPより
チームとしての連携
現場ではザイナー、職人さんが一つのチームとなって進めます。そしてそこにお客様が参加すると一歩進んだご提案ができることがあります。
例えば、現地でお客様から「計画にはなかったけれどリビングに書斎スペースを作りたい」というリクエストがあれば、その場でデザイナーが造作デスクのイメージを描きチェアも提案、造作家具屋さんが引き出しなど細かな収まりを確認。内装業者さんが机周りにコンセントを計画、寸法や配置を再調整なんてこともできます。
職人さんもお客様のお顔が見えていると力が入るものです。現場の状況を説明しながら、お客様と直接コミュニケーションをとることができる機会は限られていますので、リフォームをご依頼の際はぜひ現場打ち合わせにご参加ください。お客様はプロジェクトを成功させるための最も大切なチームの一員です。
リフォーム・リノベーションを依頼する方へ
お客様にとって一大イベントであり、私たちにとっても特別なプロジェクトです。ぜひ不安や希望をどんどん共有してください。その際にはおおよそ半年から1年前からのご相談をおすすめしております。(※プロジェクトの大きさにもよる)そして理想の空間を作り上げるためには、多くのコミュニケーションを取る必要があり、より一緒に空間を作り上げていく感じがとてもやりがいがあるのも事実です。スケジュールに余裕をもったうえで、お気軽にお問い合わせください。
インテリアデザイナー | ハウスメーカーで家を建てるまで①
ブルワールデザイン(VOULOIR DESIGN)あおいです。8月ごろから積水ハウスにて新居を計画しているのですが、なぜ工務店ではなくハウスメーカーで家を建てているのか思ったままを綴ります。
1.そもそもなぜハウスメーカーに依頼したのか
「新居を建てるんだ」と言うと「どこのデザイン事務所?」と必ず聞かれます。実際わたしもHMよりかは自分で設計し、デザインしたいと思ってました。それは大きなチャンスで、いろんなことが経験できるし、今後の仕事にも活かせるのでは?と。でも最終的にHMに決めた訳は何なのか。
1-1.理由 : ローンを組むのが主人
とても現実的な理由。
最終権限は主人にあると思うので、主人希望の積水ハウスにお願いしました。私はフリーランスとして活動をしているので、社会的信頼は今の所なく(金銭面で)会社にもしていないので、ここは主人にお任せです。
結果的に積水ハウスに依頼してよかったと思ってます。まだ解体段階ですがよかったと思う点もつらつら書きたいと思います。
1-2.理由 : 保証
私1人ならインテリアデザインに思いっきり振り切って、自分でデザインしてるでしょう。
ただ今は自分よりも大切なものがいる(こども)ので、何か天災があったときはできる限りリスクを回避しておきたい。そこでやっぱり信頼や実績に目がいってしまう。
実際住んでみても実感するのかどうか、分かりませんが出来ることはしておきたい。
信頼のある会社に頼みたい。ここは自分の経験というより、1人の母としての想いがそうさせてると思います。もちろんハウスメーカーだからといって安心できるのかと言われたら100%は無理ですし、インテリアデザイン事務所や工務店に頼みたい気持ちを無理くりこういう口実で押し込めてる気もしますが、保証があるのはやはり安心です。お金で安心を買ったっていう感じです。
1-3.営業さんの人柄の良さ
営業がよくても、設計士がポンコツであったら意味がないのですが担当の営業さんの人柄のよさで積水に決めた大きな決め手です。土地探しを1年半くらいやってきて、少しでもいいなと思ったら営業さんへ連絡し、すぐに間取りを作成して出してくれました。あとは土地に関して正直に意見を言ってくださったりと、契約すぐ取りたい。という感じではないのがとても良かったです。
※ちなみに担当の設計士さんは最高です。
またすでに物件が建っている分譲地を見に行った時に「◯◯さーん!」と小さな子供2人が営業さんに大きく手を振っていたのも決め手のひとつです。今まで担当したお客さんのこういう反応がみれると、ここまで信頼関係をきっちり築いてきたんだなと、それも安心材料になりました。
結局人柄の良さが結構大きかったです。自分で仕事をしてもうすぐ10年ですが、信頼が一番大事(貯信)ということを何度も何度も思います。その信頼がどうやって築いていくのかは人それぞれ違うと思いますが、自分がお客側になったことで色んな景色がみれました。
2.積水ハウスと住友林業
積水にした理由をざっと書きましたが、一旦住友林業とも迷いました。主人が住友林業の世界観が好きで「いいな」と思う写真が大体住友林業だったりします。
ほぼ積水に決めていましたが、積水が提示している予算感で住友林業に依頼するとどういう設計が出てくるのだろう。という興味本意から実際に住友林業の展示場にも足を運び、設計士さんに間取り提案もしてもらいました。とても開放的なプランでいわゆる一般的な間取りではなく、デザイン性が強い間取りです。
ではなぜ住友林業にしなかったのか。
それは事前に伝えていた予算を遥かに上回る金額の提案をいただいたからです。土地やらなんやらの関係で契約までそこまで日がなかった私たちなので、同じ予算感でプランが見れなかったことがタイムロスになってしまい住友林業さんはお断りいたしました。
※2軒目のときはぜひお願いします。
3.ハウスメーカーでデザイナーが家を建てる
紆余曲折して積水ハウスと契約し、すぐに打ち合わせが始まりました。インテリアの仕事をしてきた人間が、大手ハウスメーカーで家を建てるとなった時どこに注目していったのか、予算もありますのでどうやってバランスを取り納めるか。結果的に3ヶ月半、毎週7〜9時間ほどの打合せを行いFIXしました。ここで私自身はじめて自分がお客さんの立場になるという経験をして、たくさんのことを学びました。お客さんの取る行動が「なるほど、そうしたくなるわ」という場面がいくつもあり、とても良い経験になったと思います。
「ハウスメーカーで建てるの?普通じゃない?」とよく周りから言われますが、普通って私はとてもいいことだと思います。いろんな人たちの経験から今の普通にたどり着いているのでは?と。もちろんインフルエンサーに影響されるがまま、自分で何も考えずに内装を決めていくのは私は抵抗がありますが、ただそれがその人にとってBESTなのであれば良いと思います。
普通だけれども、じゃあ一体私はどこに気をつけたのか。次回も思いのままにつらつら書いていきたいと思います。
VOULOIR DESIGNの裏側:灯りが空間を決める!照明器具の選定②
こんにちは。VOULOIR DESIGN(ブルワールデザイン)アシスタントのくるみです。
お部屋をもっと素敵にしたいなら、照明選びに少しだけ時間をかけてみませんか?実は、照明はインテリアの中でも「空気感」を作る非常に重要な存在。ペンダントライトやスタンドライト、テーブルランプなど、種類も豊富で選ぶ過程も楽しいですよね。
前回のブログでは「インテリアの主役となる照明」というテーマで、照明選定や配置の基本的なコツをお話ししました。今回も照明選びでお部屋全体を居心地よくするためのヒントをお伝えしていきます。ぜひ最後までお付き合いください!
照明で空間を照らすだけではなく「演出」する灯りを作る
照明器具の役割は単に空間全体を明るくするだけではありません。その灯りが空間をどのように演出するかを考えることが重要です。VOULOIR DESIGNでは、照明を「居心地の良い空間を形作るためのツール」として捉えています。いくつかの実例を通じて、この考え方を深掘りしてみましょう。
渋谷マンション:読書時間を彩る間接照明
こちらのマンションのご依頼では、ベッドヘッド部分に間接照明を取り入れました。この照明は造作家具の一部として設計し、ウレタンとファブリックを組み合わせたヘッドボードに柔らかな光を仕込むことで、背にして腰掛けても快適な仕様にしています。また、サイドテーブルに設置したスイッチでオンオフを簡単に操作できる設計にしました。寝室での読書タイムでは穏やかな間接照明の中で就寝前のひとときを楽しむことも。シーリングライトからの直接的な光ではなく間接光を使うことで、視覚的にもリラックスしやすい環境を作り出しました。

▪︎リブ : サカイリブ 角山425
▪︎メラミン : AICA TJY2064K
▪︎ベッドヘッド : サンゲツ UP380
静岡貸しスタジオ:アートを引き立てるピクチャーライト
別の事例として、静岡の貸しスタジオの内装リフォームでは、お気に入りのアートを照らすためにピクチャーライトを設置しました。ここではアートをより良く魅せるよう、角度や向きなど現地での微調整を繰り返して位置を決めます。ピクチャーライトは、アートそのものを主役にしつつ、空間全体にアクセントを加える効果があります。

間接照明を簡単に取り入れる方法
上記のような造作や工事を必要とする照明も素敵ですが、もっと気軽に間接照明を取り入れたい方には、スタンドライトやデスクライト、後付けできるテープライトを活用する方法がおすすめです。HUEのテープライトは、コストを抑えつつ、好きな長さで曲げたりカットすることができるので、現場で他のインテリアを見ながら明かりを調整するのに最適です。
壁や天井を照らすライト:上向きのスタンドライトを使うと、部屋全体が穏やかな光に包まれるような演出が可能です。

デスクライト:デスク周りに暖色系のライトを置くと、作業効率が上がるだけでなく、集中とリラックスを両立できます。最近は電源不要のポータブルライトがいろんなメーカーから発売されており、普段はLDKに、就寝時にはベッドルーム、またはアウトドアにも気軽に持ち運べて使える便利なアイテムです。

棚を照らすライト:本棚の一部やテレビボードの下にライトを仕込むことで、柔らかな光が本や雑貨を美しく照らします。もちろん建築時にライトを計画するのがベストですが、近くにコンセントがあれば既存の棚にテープライトで光を加えることもできます。

照明選びは「家具とのバランス」が命
照明を選ぶ際には、他の家具やインテリアとのバランスも大切です。ライト自体のデザインだけでなく、配置や光の色味が周囲の家具に与える影響を考慮したいところ。
色味の統一で空間に一体感を
照明の色味は、家具や部屋全体のスタイルと合わせることで統一感を生み出します。たとえば、ナチュラルな木材を多用した家具が特徴のお部屋には、暖かみを感じられる暖色系の照明がおすすめです。電球色の柔らかい光が木材の質感を引き立て、リラックスできる落ち着いた雰囲気を演出します。また、新築やリフォーム時に照明計画を立てる場合は、同じ部屋の中で色味を統一するのがベターです。異なる色味の光を混在させると、空間がちぐはぐな印象になりがち。部屋ごとにテーマを決めて、それに合わせた色味で揃えることを意識しましょう。
三角配置でバランスの良い空間づくりを
家具と照明を配置する際には、三角形の関係性を意識するのがポイントです。
この「三角配置」は、視覚的なバランスを整えるだけでなく、空間に奥行きとリズムを与えるテクニックです。たとえば以下のパースの寝室では、ベッド、サイドテーブル(テーブルライト)、タンスの位置関係を三角形になるように配置して、部屋に入った瞬間に見える景色をまとまりやすくしています。さらに、ダイニングスペースでは、テーブルの真上にペンダントライトを配置しつつ、周囲に壁付けのブラケットライトや間接照明を設置すると、立体感が生まれます。これにより、食卓が主役として際立つと同時に、空間全体に柔らかな光の層を作ることが可能です。

最後に:照明で空間の「表情」を作る
最後に、照明が空間にもたらす「表情」について考えてみましょう。たとえば、リビングルームで家族とくつろぐ時間には、穏やかな間接照明を使ってリラックスムードを。一方、ホームパーティーでは、ペンダントライトやシャンデリアを活用して華やかさを加えることもできます。
VOULOIR DESIGNでは、お客様のライフスタイルやお好みに合わせて、照明の選定や配置をご提案しています。灯りひとつで空間が驚くほど変わる体験を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいと思っています。照明選びは単なるアイテム選びではなく、空間を「デザイン」する大事なプロセスです。このブログが、皆さんのお部屋作りの参考になれば幸いです!
照明についてさらに知りたいことがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
VOULOIR DESIGNの裏側:灯りが空間を決める!照明器具の選定
こんにちは。VOULOIR DESIGNアシスタントのくるみです。
今回は灯りが空間を決める!照明器具の選定についてお話しいたします。お客様から家具と同時に選定の依頼を受けることが多いのが照明器具です。照明器具には様々な種類がありますが、どんなことに気を付けて選定をしているのかご紹介したいと思います。
インテリアの「主役」となる照明
リビングダイニングのような広い空間には複数の灯りが必要になります。そこで大事なのは照明同士のメリハリをつけることです。主役となる照明を決め、そのデザインやボリュームによって脇役となる照明で必要な灯りを補っていきます。
都内マンション施工例
この物件ではダイニング上のペンダントライトが主役の物件。
他の部分はダウンライトでスッキリ。VOULOIR DESIGNでは「FLOS」「Muuto」「TOWARDS(トーズ)」など様々なメーカーで主役の照明を選定しています。「明るさが足りないのでは!」と心配のあまり、照明器具をつけ過ぎてしまう物件も最近の新築物件ではよく見かけますが、同じLDKの中でも「お子様がお勉強する場所」「家族で美味しく食事する場所」「ゆったりとテレビを見ながらくつろぐ場所」シーンによって明るさのメリハリをつけて、より良い空間を作りあげることが私たちの仕事の1つであると考えています。
また、写真のようなペンダントライトはダイニングの上、リビング、寝室、など一案件の中で必ずと言っていいほどご提案をさせていただく照明です。座った際に光源が眩しくないよう、電球が直接見えないシェード付きのものにしたりテーブル面から離れすぎないよう高さを検討(テーブル面から約700〜850mm高さに器具の下端が来るようにしますが、それも全体のコーディネート次第毎度調節)
デザインだけでなく機能面でも一番気を使うことが多い設置箇所です。
都内賃貸マンション施工例
ダイニングの上に多数のペンダントライトを配灯する場合は、それぞれの高さを変えることにより動きを出したりすることもできます。
もちろん事前にパースなどで照明の位置や高さをお客様とご相談するのですが、実際には現地でつけてみて、他の家具とのバランスを見ながら微調整をさせていただくことも。高所での作業のため意外と難しくいつも2人がかりであーでもない、こーでもないと言いつつ設置するのでそれをご覧になっているお客様から依頼して良かったと言っていただけることが多いです。
次回も照明選定のコツについて、引き続きお伝えします!
VOULOIR DESIGNの裏側:インテリアデザイナーのインプット方法②
んにちは。VOULOIR DESIGN(ブルワールデザイン) アシスタントのくるみです。
実は先日あおいさんに連れ添ってもらい、念願のボルダリング本格デビューを果たしました!

ボルダリングでは登るコースのことを「課題」というらしい、かっこいい
あおいさんが長年通っているジムが私の実家の最寄駅にあるというご縁もあり、
以前から行きたい!と言っていた願いが叶いました。
実は10年ほど前、まだ学生の時に一度だけ挑戦したことがあるのですが、
その時は全然できなくて・・・正直かなーーり苦手意識がありました。
でも、改めてやってみると段々楽しくなってきて!!
またあおいさんの教え方が上手いのと、応援が嬉しくて、、、笑
やっぱり誰かと一緒に体を動かすのっていいですよね
あっという間の2時間でした
次の日は納品作業があったので、
筋肉痛で両腕をプルプルさせながら家具の搬入をさせていただきました。
(ご迷惑をおかけして申し訳ございません。)
これからは仕事以外でも、
あおいさんといろんな挑戦をしていきたいなと思えた日でした!
楽しかった〜

今回は前回の続きで、
あおいさんやアシスタントの私が
どのようにして業務や日常の中で「インプット」を得ているのか
その方法とコツをご紹介していきます。
3.セミナー参加

デザインに関するセミナーやワークショップに参加すると
業界の専門家や他のデザイナーさんから
新しい知識や技術を学ぶことができます。
雑誌「MODERN LIVING」では
ML CLUBというインテリアプロ向けのサービスがあり
私も最近購読を始めましたが、非常に良いです!
ML CLUBでは、建築家の自邸ツアーや
ミラノ・デザイン・ウィークの報告会などが催され
手軽に海外の最新トレンドに触れることができます。

もちろん現地に行って、家具を見て、肌で感じるのが一番ですが
どこにいても世界中の最新デザイン情報をキャッチアップできるのが魅力的ですよね
また、昨年VOULOIR DESIGNでは川善商店さまによる、革セミナーを開催しました


選び方やメンテナンスだけでなく、牛丸々1頭分の革を見れるなんて貴重な体験でした
このように私たちからインテリアコーディネーターの方々に知識のインプットの機会を提供することも、
これからもっと積極的に行なっていきたいと考えています。
セミナーやワークショップを通じて、もっともっとデザインの幅を広げて
より多様な視点を取り入れたいですね。
4.日常の中で

デザインのインプットは、必ずしも直接デザインに関連することから得られるわけではありません。
むしろ日常生活の中で、間接的にデザインに役立つインスピレーションを得ることもできます。
私の自宅から歩いて10分で海に行くことができるのですが、
最近は、どんなに忙しくても週1回は必ず行くように心がけています。
海の景色や自然の美しさは、心をリフレッシュさせるだけでなく、新たなアイデアを生む源です。
自然と触れ合えると、どんな色彩や素材が人に「リラックス」や逆に「高揚感」を与える空間を作り出すのか
考えるきっかけになったりもします。
あおいさんにとってはそれが山やキャンプなのかな・・・?
話がそれましたが、
今の時代、インフルエンサーの方々でも素敵なインテリアでお家を飾っている方がいっぱいいます。
もちろんインスタグラムやピンタレストなどを通じて
そういったトレンドや情報を入手することは欠かせませんが、
やはり「リアル」に体験することで得られるインスピレーションは私たちにとって格別です。
お客様にとってどんなインテリアがワクワクするのか、
心地よいと感じるのか、五感をフル稼働させてこれからもご提案していきたいと思います。
今日も海までお散歩してきます!
それではまた!
VOULOIR DESIGNの裏側:インテリアデザイナーのインプット方法①
こんにちは。VOULOIR DESIGN アシスタントのくるみです。最近は暑い日が続いていますね。
皆さまいかがお過ごしですか?
いきなりですがインテリアデザイナーの仕事は常に新しいアイデアを追い求め、お客様の期待を超える空間を創り出すこと
そこで重要なのが「インプット」です。
私たちのお仕事では、デザインを生み出すために日々のインプットが欠かせません。
今回は、インテリアデザイナーのあおいさんやアシスタントの私が、
どのようにして業務や日常の中でインプットを得ているのか、その方法とコツをご紹介します。
1. ショールームの見学

家具ショールームの見学は、私たちにとって不可欠なインプットの手段の一つです。
カタログやサンプルだけではなく実際のサイズ感で確認出来たり、店舗で直接質問もできるので、お客様により自信を持って家具をご提案することができます。
ご提案する家具の確認など、目的を持って訪れることもありますが現場の合間にふらっとショールームに立ち寄ることも多く、
最新の家具やトレンドを直接見て触れることで、新しいアイデアやインスピレーションを得ることができます。
最近は村野さんが主催する「ハイブランドインテリアツアー」に2人で参加しましたが、とても刺激的でした。
カッシーナやBaxterなどのショールームを同業の方々と巡らせていただき、普段聞けないような家具の設計やブランドの思いなども聞いたり。
もちろん1つ1つの家具は素晴らしかったのですが、中でもMinotti販売員さんの「世界観・空間づくり」のお話が印象的でした。

Minotti AOYAMA
Minottiには何人かのデザイナーがいて家具のデザイン・設計をしているそうなのですが、一貫してその「世界観」にこだわっているそうで。
新しく入るデザイナーさんはまず、かなりの時間をかけて「Minottiらしさ」の理解から始めるとのこと。
Minottiの家具って、モダンクラシックで良くも悪くも1つ1つの家具には個性がないように見えるんだけど、それはどんなシリーズ・年代のMinottiの家具同士を組み合わせても変わらない世界観を表現したいからだそう
流行りのカラーやトレンドを取り入れたインテリアショールーム
デザイナーそれぞれの個性が目立つ家具も素敵だけど、長い歴史の中でそのブランドにしか作れない、「普遍的な世界観」を一貫して表現しているメーカーってなんだかかっこいいなあと感じちゃいました。
こんな風にショールーム見学では、家具単体の性能や使いやすさだけでなく
ブランドの背景や歴史、想いについて聞いてみるのも面白い体験だと思います。

少し話はそれますが、私は元々ハウスメーカーの営業だったので
設計担当と一緒にお客様に間取りの提案をすることが多々あったのですが
「LDKが20畳で〜洗面までは回遊動線で楽々〜」
なんて説明する設計士は1人もいなかったんですよね
「こちらのソファに腰を下ろしてみてください。サイドテーブルに置かれた温かいコーヒーを手に取ると、窓の外には美しい庭の緑が広がります。
その自然の美しさが目を癒し、日常の疲れを軽くしてくれます。
そして、横を見ると畳スペースではお子さんが楽しそうにおもちゃで遊んでいる様子が目に入り
このリビングは、家族全員がそれぞれ違うことをしていても緩やかにつながることができる、そんな空間です」
こんな提案の方が魅力的ではないですか?

家という「箱」の販売だけではなく、家具と共に生活をイメージすることは
ものすごく重要だとインテリア業界に入ってつくづく感じています。
ただ、注文住宅の場合、家具のことまで考えてお家を建てているお客様ってかなり少ないんです。
ここをもっともっと改善できたらなーという野望を持っているので、ぜひお時間ある時に聞いてくださいね。笑
商材ショールームの見学
最近は、家具だけでなくクロス・カーテン・造作の材料などの商材のショールームにも行ってきました。

真剣にサンプルを見つめているあおいさん

これも、家具と一緒ですがやっぱり小さいサンプルで見るより、
実物を見る方がイメージも膨らむし、決定も早かったりするんですよね
まとめ
インテリアデザイナーにとって、インプットの方法は多岐にわたります。
今回はショールームの話だけで、かなりのボリュームになってしまったので
次回も引き続きインテリアデザイナーのインプットについて書かせてくださいね!
それではまた!
私が好きなインテリアデザイン事務所。
こんにちは。あおいです。
みんなミラノサローネに行ってますね!本場で味わう空気感や、雰囲気最高なんだろうなと
思いながら日本で変わらず仕事をしています。
今年は「学ぶ」にフォーカスをしているのですが
一方でリブランディングをしようと思い、3ヶ月間コンサルを依頼しました。
最初ターゲット層を考えるのかなと、思っていたら
一旦自分自身にフォーカスを向けてみましょうとのことで、
私が心動かされるデザインや、言葉は一体なんなのか
今ある理念は果たして今の自分にあっているのか
などなど、週1回の面談でじっくり対話していただきました。
私自身、自分のスタイルというのが確立されてないような気がして
そこが強みなのか、弱みなのかもわからず今まで突っ走ってきました。
周りの人からは「世界観あるよ」と言われるのですが
それが一体なんなのか、言語化ができない状態です。
そんな中コンサルの方から
「あおいさんが好きなデザイン事務所を教えてください」
と、言われいくつかリストアップしたんです。
それを面談でお話ししたら「共通点」があるみたいで
私が好きなテイスト、雰囲気が見えてきたような気がします。
ちょっと今時間があるので
ここで私が好きなデザイン事務所を紹介したいと思います。
1. STUDIO ILSE

https://www.studioilse.com/
まず私の中で絶対的なTOP。
言語化する前に細胞が騒ぐ感じです。
私個人の見解ですが、素材感を大事にし、新しいものだけで揃えていないイメージ。
どこか懐かしい、親しみやすい印象。
細部へのこだわりとともに柔らかさも感じ、表現が古いですがヒルズ族じゃない高級感がとても心地よいです。
いつかEtt HeM(ストックホルム)に泊まり、英語でスタッフの方とコミュニケーションをとりたいと思って
実は英語を習い始めました。(笑)
2. Jamo Associates
※HPより
Jamoさんを知った経由が、香港にある『CENSE』という飲食店の内装をネットでみたのがきっかけです。
そこからどっぷりファンになってしまい、Jamoさんが手がけた飲食店やお店に足を運び
自分が心の底から「好き」と思えて、足を運ぶたびに気持ちが高揚します。
とにかく線が綺麗 で、直線的でややハードなイメージも感じる部分の中に、どこか温かみを感じると思っています。
全体的にノイズが少なくて流行に左右されないイメージです。
なので数年経って訪れても間違いなく気持ちの高揚はなくならないでしょう。
STUDIO ILSEと同じくらい好きなデザイン事務所さんです。
3. DEFERRARI MODESTI
https://www.deferrari-modesti.com/ita/en/
イタリアの会社なのですが、私にはないカラーの使い方が特徴的で印象に残っています。
ここでもやはり線の綺麗さが魅力に思えるのかもしれない。と個人的に思っていて
その中でのミラーの使い方や落ち着いた木とポップな色使いの両立など
私がやってきたことがない、そしてやるとなったときに1番に参考にしたいデザイン会社さんです。
4. Utide

※HPより
日本で活動されている女性チームの会社。
私がこうでありたい!という目標に一番近いデザイン会社さんです。
高級感とは一体なんなのか。をものすごく考えさせられる施工例で
かなり細かいところまで一生懸命考慮してくださっているんだなと、個人的に感じます。
日本でこのようなテイストを手がけている会社は少ない気がしていて
Utideさんの魅力がたっぷり反映されていると思います。
組織のあり方も含めて、いつかこうなりたいです。

私は有名大学出身でもなく、大企業に務めたこともありません。
かなり学歴に関してはコンプレックスを抱くようになりました。(年重ねるごとに…)
周りのお客様や私が尊敬している人たちが
そういう方々ばかりなので、自信をなくしがちです。
クオリティーを大事にしたい
細かいところまで意識を研ぎ澄ませたいと思う反面
今のままでは程遠い位置にいるなとつくづく感じます
何ができるのか今一度立ち止まって
考えるきっかけになりました
では。またいつか
