実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート①
こんにちは!VOULOIR DESIGNのあおいです。
今日は「実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート①」について、現役の私から見た視点でお話しします。
それでは、早速見ていきましょう。
実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート 1人暮らしver.
今回は「実例 : 個人宅向けインテリアコーディネート 1人暮らしver.」を解説とともに紹介。
私がインテリアコーディネートをするにあたって
気をつけている部分や、大切にしている部分を数回に分けて公開していきます。
<お客様情報>
・都内在住
・OLさん
・2LDK (仕切りを解放すると1LDKに)
・予算 : 50万円 (納品設置業者介入)
・仕事がかなりハードで、自宅には寝に帰ってくるような生活
・コロナ禍でテレワーク増 → 自分が好きな空間で仕事がしたい
・ベッド位置をどうにかしたい。(折畳式を使用→毎回設置がストレスに)
・全て叶えた上でも、生活導線をストレスなく確保したい
・パリのアパルトマンに憧れている
・椅子に座り仕事/食事を楽しみたい
インテリアコーディネーターに依頼をするのが初めてのお客様。
なんと「インテリア日和」をみて
私をSNSで探してくださり、ご連絡いただきました。
※経歴に関してはコチラ。
早速、現地に足を運びご自宅で現地調査/ヒアリングへ。
実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート 現地調査で気をつける事
私が採寸以外で現地調査の際、気をつけていることは下記の通りです。
・陽当たりチェック
・コンセントの位置
・扉開閉時の有効寸法
・扉と床の隙間(mm)
特に陽の入り方をチェックすること。
なぜ重要視するのかというと、陽の入り方で「素材がどう見えるのか」「その見え方でどういった印象を持つのか」が、変わっていきます。
陽がかなり当たるところに、チープな仕上がりの家具をおくと、意外と「浮き」や「凹み」が気になったりするんですよ。
そのちょっとした「あ、やだなぁ」が
日々の生活の中でストレスになることもあります。
そういった観点からも「陽当たり」に関しては
直接物件に足を運んで見ておきたい部分です◎
この「あ、やだなぁ」
これをいかにインテリアコーディネートで無くしつつ、お客様の本質的要望を叶えていくのか。
そして叶えた先に待っている新しい生活シーンが
何かキッカケを生み出し、価値のある時間を提供する。
その瞬間を作り出すことが
インテリアコーディネーターに求められる部分だと私は思います。
実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート 現地調査で受けた印象
「カラー合わせがとてつもなく上手い。」
これが第一印象でした。
とにかくカラー合わせがうまく、
同じカラーでも濃淡を使い分け大人な女性の雰囲気が感じられるお部屋でした。
人は「センスがいい」というかと思いますが
「センス」は今まで見てきたもの、訪れたところで感じた感情によって
どんどん溜まっていくものです。
そんなお客様は「アート」に関して特に知識が豊富。
お気に入りのアート作品が自宅に何作品もあり
パリのアパルトマンに憧れを持たれていたので
このアート作品カラーを生かしつつ
ふとした瞬間、お気にりのアートが視界に入るようプランニング
「感情が高まる」場面を作り出そうと思い作業スタート。
実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート 実際のプラン
それでは実例として、どういったプランを提案したのか。
当時の資料がコチラです。
※平面図は物件特定される恐れがあるため、
控えさせていただきます。
賃貸の1室でしたので、お部屋の内装はいたってシンプル。
壁紙は「ホワイト」でしたので
今回壁面はいじらず、「チェア」「小物」のカラーリングでパリのアパルトマンをイメージしました。
また、インテリアコーディネーターは全て新しく家具をコーディネートする場合もありますが
個人宅邸だと「手持ちの家具」と「新しい家具」の調和を図りつつ提案することが多いです。
ですので、デザインをしていく上で
「手持ち家具」のサイズ感や、実際の使用感をチェックしています。
予算の使い方に緩急をつけて、
「IKEA」「楽天」商品ももちろん使用しつつ
手作業で作られ、光の陰影が特徴的な「シェルランプ」や、ベッドフレームには予算をかけ
触り心地や、手作業でしか表現できない光、
それが1つ1つ意味を持って生活に「心地よい感情」がプラスされていきます。
ただ、家具のデザインや値段で選ぶだけではなく
なぜその家具でなければいけないのか
それを選んだ先に何の価値があるのか
私は「デザイン」に対して自問自答することを大切にしています。
※私の見解です!
実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート Before & After
少しデザインに対して熱くなってしまいましたが
実際のBefore & Afterはどうなったのかみてみましょう。
<Before>
<After>
実は、手前にはキッチンがあるんです。
「どうしたらストレスなく、快適な生活を送れるのか」
「疲れて帰宅した時に、折畳ベッドを設置するのは相当な労力??」
「そもそも何故折畳ベッドを使っているのか…」
それはスペースがなく、生活動線を考えた上だと
折畳ベッドを起用するしかなかったとのこと。
本当は「ベッドスペース」 / 「ダイニングスペース(テレワーク)」をきちんと確保したい。
ここをインテリアで実現させ、かつパリのアパルトマンのような雰囲気をカラーリングで落とし込む。
その上で私が大事にしている「瞬間の感情」をどこに落とし込んだのか。
それらを全て含めた上で、思い切ってベッドスペースをキッチン側に持ってきました。
寝室は「隠す部屋」という概念を一回取り払い、
むしろ寝室もその人を写す「個性」のようなもの。
あえて魅せる寝室として
フランス産のファブリックを使用し、壁面にはお気に入りのアートを。
ここは部屋に入った瞬間、一番最初に視界に入る場所なんです。
この瞬間の感情をいかに日々の生活内に落とし込むか。
仕事をしていて一番面白いところでもあります。
少し長くなってしまったので続きは、次回。
IKEA、楽天家具について少しお話を…
実例 || 個人宅向けインテリアコーディネート①
以上、現役インテリアデコレーター(コーディネーター)からみたポイントでした。
VOULOIR DESIGN 渡邊あおい